
最近読んだサラリーマン向けのコラムで
「社内ニートが増えている」というものがありました。
社内ニートとは、主に若手サラリーマンなどが入社をしたものの、
そこで仕事が回されてこないために、
1日ネットサーフィンやぼんやりすることで
時間を過ごしているという人たちのことです。
社内ニートという言葉の響きが少々間抜けであるため笑い話のようにも思えますが、
企業的・社会的な視点で考えるとそうそうおもしろがってばかりはいられません。
なぜ社内ニートなどという人が生まれてしまうかということを考えると、
企業にそれまであったような仕事がなくなってしまっていることと、
企業内で「人を育てる」という文化がなくなってきたということを示しているからです。
社内ニートとちょっと関連した記事に
「教えられていない仕事はできない」という若者の相談事例もありました。
これは、ある20代の(おそらく女性?)社員が、
忙しそうにしている上司にある処理を頼まれたのだけれど、
「教えてもらっていないのでできません」と答えたら非常に激高されてしまって、
それが納得出来ないという内容の相談に、多くの意見が寄せられたというものです。
回答を見てみると、
「仕事は学校の勉強と違うのだから習ってないからわからないは通用しない」
という厳しいものから、
「わからない内容の仕事を勝手な判断で行ったら失敗したり、
かえって無駄な手間を増やしてしまうことにもなるし、
まかせるのなら先に教えておくのが当然」
というような擁護意見までさまざまです。
私の勝手な憶測かもしれませんが、
反対意見を言っているのは主に30代以降の年配か
現在責任ある仕事をまかせてもらっている人たちで、
擁護をしているのはどちらかと言えば20代くらいの若者で、
まだ仕事をそれほど多く任せてもらっていない立場の人ではないかという気がします。
確かにどちらの意見も正しく、一理あると言えます。
私自身だって、それまで全く関わったことのない処理をいきなり
「やれ!」と言われたら反抗のひとつもしてやりたくなります。
ですが、思うのは本当にそれは「教えられていなかったか」ということです。
同じ会社にいて、ましてや同じ課内にいる人が日常的にやっている仕事なわけです。
それは教えられていないのではなく、
それまで自分の仕事を増やしたくないから見ないふりを
してきただけではないかという気がするのです。
自分のキャリアアップを考えるとき、
やはり自分が主体となって仕事を探すくらいの意気込みは
必要なのかもしれないと最近は考えています。